絶対寸法と相対寸法 ピクセルは絶対単位なのか?

CSS3の距離・長さ(Length)を表す単位には、相対単位と絶対単位があります。

CSS Values and Units Module Level 3
W3C Working Draft 6 September 2011
http://www.w3.org/TR/2011/WD-css3-values-20110906/

◎長さ
http://www.w3.org/TR/2011/WD-css3-values-20110906/#lengths

1.相対単位
‘em’ フォントの大きさに相対的
‘ex’ フォントの高さに相対的
‘ch’ フォントの"0"の幅
‘rem’ ルート要素のフォントサイズ
vw’ ビューポートの幅基準
‘vh’ ビューポートの高さ基準
vm’ ビューポートの幅または高さで小さいほう

2.絶対単位
‘cm’ センチメートル
‘mm’ ミリメートル
‘in’ インチ; 1インチは2.54センチメートル
‘px’ ピクセル; 1px は1/96インチ
‘pt’ ポイント; 1ptは1/72インチ
‘pc’ パイカ; 1pcは12pt

この中でpxは絶対単位なのかどうか大いに疑問です。上のように定義してしまえば、もちろん、絶対単位ですが、現実にはそのように実装されていないのではないかと思います。

Wikipediaには、「ピクセル (pixel、画素) とは、コンピュータで画像を扱うときの、色情報(色調や階調)を持つ最小単位...例えば、640×480ピクセルの画像は、横640個、縦480個の点を並べて表現されていることを示す。」(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%94%E3%82%AF%E3%82%BB%E3%83%AB)とあります。私の理解も同じでした。

画像によっては、解像度をファイルに保持しているものがあります。たとえば、次のJPEGは、72dpiとなっています。

3.SVG

昨日、CAS-UBで作成したPDFの中に入っている図版を調べていましたら、どうも大きさが小さいのがある、ということでいろいろ比較してみました。

SVGの中に次のようなサイズの宣言があります。

どうやら、widthとheightの値は72dpiを規準として算出されているようです。 ところが、CAS-UBでは96dpiで処理しているために、PDFでは図版の大きさが72/96=75%に縮小されているようです。 SVGを作成したソフトと使用するソフトでピクセルの大きさの解釈が違っていることになります。 ◎ピクセルを絶対寸法に分類してよいのかどうか、大きな疑問を感じます。

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○CAS-UB

http://www.cas-ub.com/

○電子出版サービス

http://www.antenna.co.jp/epub/