EPUB3 Overview Working Group Draft 31 Jan 2011 [メモ]

2011年1月31日版EPUB3概観のメモ

2.EPUBパブリケーションズ
2.1 導入
EPUB 出版物は、ZIPベースでアーカイブとしてバンドルされ、.epub拡張子となる。
EPUBのキーになる概念は、ある順序で完全にナビゲートできる多数のリソースから構成する出版物。(単なるHTMLの集合ではない)。
EPUBは、コンテンツを宣言的に扱おうとしている。JavaScript(JS)はデフォルトで使えなくしてある。JSは必ずしも全ての閲読システムで扱えない。
EPUBは、コンテンツ文書、パッケージ・ファイル、メディア・オーバレイ、コンテナの4つの主要な部品から構成する。

2.2 コンテンツ文書
XHTMLまたはSVGである。
XHTMLHTML5XMLシリアライズを使用する拡張プロファイル。epub:type、epub:triggerの二つのEPUB専用追加属性がある。
・オプションとしてEPUBスタイルシートを参照できる。CSS2.1、CSS3モジュール、EPUB専用のプロパティをベースとするプロファイルを定義する。
EPUB Navigation Documentという特殊なXHTML文書を含む。

2.3 メディアオーバレイ
・録音済みの音声を文字やビジュアル内容と同期をとって再生するためのもの。SMILの一部。

2.4 パッケージ文書
・出版物のルートを規定する。内容を全部指定し、読む順序、メタデータ、ナビゲーション情報を定義する。(EPUB Publications3.0に定義)

2.5 コンテナ
EPUB文書は一つのファイルとして搬送・交換する。(EPUB Open Container Format (OCF) 3.0 に定義)

3. EPUB3 オーサリング・ガイドライン
3.1 アクセシビリティ
・はじめに:著者はアクセシブルな内容を生成するツールを使うことを強く推奨する。
・ダイナミックレイアウト:あるページネーションで予め組版されたものではなくオン・ザ・フライで整形するように内容を作る。SVGやビットマップで高度に整形された内容は推奨しない。どうしても整形した内容を含めるときはフォールバックを含めるべきだ。
・意味的にリッチなマークアップHTML5の意味的なマークアップ要素(section、nav、aside)、よく構造化したWebを作る方法。ARIAという役割・状態属性を含むことができる。さらにepub:typeで追加情報が可。
・音声レンダリングを含む。Text-to-speech。録音済みの音声はメディア・オーバレイで。
・フォールバックを提供する。内容レベルのフォールバック。OCFの中に多数のrootfiles要素を定義して一つの出版物に多数のインスタンスを含めることもできる。
スクリプトを避ける。

3.2 メタデータ
・ユニークな識別子を含める責任がある。
・永続する識別子。あるバージョンと次のバージョンを識別するためのPackage Identifier:ユニーク識別子+最終更新日。

3.3 多言語サポート
アジア、非ラテン
・埋め込みフォントを推奨する。
・ライティング・モードの混在を避ける。

3.4 テキストの読み上げサポート
・Text-to-speech(TTS)
a. pronounciation lexicons (W3C PLS形式)
b. インラインSSML phonemes
c. CSS Speech

3.5 フォント埋め込み
・EPUB3はOpenTypeとWOFFをサポートする。
・obfuscated(分かりにくくした)フォント・リソースのサポートを要求する。

3.6 スクリプト
HTML5SVGの定義するJavaScriptのサポート。JSはオプションであることに注意。
JavaScriptを含む文書は、マニフェストにマークしなければならない。
スクリプトの使用を最小にするメカニズム
a. trigger要素を使う。
b. mediaType要素を使う。
c. type属性で意味を屈曲させる。